骨粗しょう症とは骨の量自体の減少と骨の質が悪くなることによって骨がもろくなり、骨折しやすくなるという病態です。
現在、日本国内の骨粗しょう症患者数は約1300万人 (女性約1000万人、男性約300万人) と言われていますが、そのうち治療をされている方は全体の25%前後と言われており多くは未治療のままとなっています。
主に原発性と続発性に分類され、原発性の大半は女性で閉経後に女性ホルモン分泌低下に伴う骨代謝バランスの異常が原因です。閉経後は年齢とともに骨がもろくなります。続発性は他の病気で使用しているステロイド剤、リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病、原発性副甲状腺機能亢進症などが原因となります。
骨粗しょう症で困るのはそれによって生じる脆弱性骨折 (ちょっとした軽い転倒で生じる骨折) です。
発生数が多い順に
1. 脊椎椎体 (背骨)
2. 大腿骨近位部 (太ももの付け根)
3. 前腕遠位部 (手首)
4. 上腕骨近位部 (二の腕の付け根)
が4大脆弱性骨折部位とされています。特に背骨や太ももの骨の骨折は重要であり、寝たきりや車いす生活の原因となりやすく、また介護を必要とする可能性が高くなります。場合によっては手術や入院が必要となり骨折したご本人はもちろん、そのご家族にも大きな負担となります。
これらは該当する項目が多いほど今後骨折を起こす危険性が高くなります。
また、糖尿病、慢性腎臓病、肺気腫 (COPD)、リウマチのある方も骨折には注意が必要です。





実際に「骨粗しょう症は食べ物でカルシウムを多く摂取していれば大丈夫なんでしょ?」と思いこんでいる方が少なくありません。しかしそれだけでは決して十分とは言えません。最近では、骨粗しょう症も高血圧・糖尿病などと同じように適切な治療を辛抱強く行う必要性が高まっています。骨を丈夫にして、簡単に骨折しない状態にしなくてはなりません。
ちなみに一番多い背骨の骨折は「いつのまにか骨折」という、骨折をした覚えがないにもかかわらず、別件で背骨のレントゲン検査などで発覚する骨折ですが、実はこれが決して少なくないのです。
当院では骨粗しょう症やそれによって生じた骨折に対して予防や治療を積極的に行っており、骨密度測定・骨代謝マーカーの血液検査・病態把握を行い、患者様一人一人に適した治療方針 (内服薬、注射薬、日常生活指導) を計画し実践していきます。


よくあるパターンで、骨密度のみで判断されて薬を使用されている患者様がいらっしゃいますが、実際にはそれだけでは不十分であり正しい治療とは言えません。あらゆる薬剤の効能、副作用に精通し、一人一人の患者様の持病などを考慮して確実な治療効果を出さなくてはなりません。
当院は骨密度測定をガイドラインで推奨されている腰椎・大腿骨で評価しています。検診で骨密度の基準値を下まわった方、骨粗しょう症が気になる方はお気軽にご相談ください。
豊前・京築地区を骨の丈夫な地域にすることが私たちの目標であり、願いであります。